代表者の想い

地域と未来をつなぐ福祉へ

トレインキッズ 代表者プロフィール

小原 一平(おはら いっぺい)
大阪市都島区出身。

平成15年交通事故により右腕を切断する。
平成16年リハビリをしながら、障がい者がパソコンを学ぶ場所でパソコンスキルを習得。また将来を考えて独学で宅地建物取引士資格を勉強し、試験に合格する。
平成17年株式会社プレサンスコーポレーションに就職するも1年で退職。
平成18年株式会社タイセイシュアーサービスに就職。
平成23年結婚、平成25年に長男、平成27年に次男が生まれる。
平成28年秋に長男が知的障がいと診断される。
平成29年3月にタイセイシュアーサービスを円満退社。
平成29年11月に株式会社小原不動産コンサルティングオフィス設立。
令和2年9月に株式会社トレインキッズ設立。
令和3年6月1日に放課後等デイサービス「トレインキッズ」オープン。
令和4年2月1日に放課後等デイサービス「トレインキッズアネックス」オープン。
令和7年秋に就労継続支援B型事業所「トレインジョブ」をオープン予定。

障がい当事者として私が伝えたいこと


21歳で右腕を失って

 

21歳の夏、私は事故により右腕を失いました。
当たり前にできていた日常や夢見ていた未来、それらが崩れ去った感覚でした。
社会の中で「できないこと」が急に増え、「もう何もできない人間になってしまった」という無力感に苛まれました。
そのような状況でも、支えてくれる家族や友人の言葉、自分よりももっと困難と向き合っている人の存在にふれ、「私も自立して社会に参加できる」と思えるようになっていきました。
未来の自分を信じて、

「今の自分の力ではできないこと」や「変えられないこと」がある事を受けいれて執着を手放し「今できること」に全力を尽くす。
そう決めてから、私は少しずつ前へと進みはじめました。

不動産業での挑戦 ~“今の自分”で、できることから~

“今の自分”にできることに、全力で取り組む。
私が踏み出したその一歩は、障がいのある方が通うパソコン教室に通うことでした。
そこでタイピングの練習や、ビジネス現場で使われるパソコンスキルを身につけることができました。

同時に、「一般就労を目指したい」との想いから、独学で宅地建物取引士の資格取得にも挑戦。
勉強に時間はかかりましたが、一つひとつ、確実に積み上げていく姿勢を大切にし、試験に合格。
そして、不動産会社へ一般就労として就職することができました。

不動産業界で働く中で、「障がいがあっても、誠実に向き合い、自分にできることを真摯に取り組めば、誰かの役に立てる」
そう確信できたことは、私の人生の大きな転機でした。
お客様に喜んでもらえることの喜び、不動産という仕事が持つ“力”、そして信頼と実績を積み重ねる達成感。
これらの経験が、今の私の土台となっています。

再び福祉へ~覚悟と挑戦~

結婚して、2人のこどもに恵まれ、自分に障がいがあることすら忘れるほど、穏やかで順調な日々を過ごしていました。
しかし、長男に言葉や発達の遅れが見られ、やがて「知的障がい」と「自閉症」と診断されました。
その後、次男も同様の診断を受け、

「この子たちの将来を、しっかりと支えていきたい」

その強い想いが芽生え、私は長年勤めた不動産会社を退職しました。
そして、いつか自分の子どもたちにも役立てるような“福祉の仕事”を始めたいという決意も心に抱いていました。

障がいのある子どもたちの将来に向き合うことは、不安と葛藤の連続でした。
それでも私は、「今できること」に集中する為に「株式会社小原不動産コンサルティングオフィス」を創業し、まずは自分の得意な不動産の分野で独立という一歩を踏み出しました。

そして令和2年に「株式会社トレインキッズ」を設立し、ついに令和3年に放課後等デイサービス「トレインキッズ」を開所する事ができました。

地域と未来をつなぐ福祉へ

放課後等デイサービス「トレインキッズ」は、利用者の増加にともない、令和4年2月に「トレインキッズアネックス」を開所しました。
現場での支援が充実する一方で、私は都島区自立支援協議会・こども部会の副会長としても地域福祉の連携・仕組みづくりに関わるようになりました。そこでより広い視点をもって地域社会に貢献する大切さを学びました。

また、放課後デイの利用者の保護者の方々からは、進学や進路、就職に関する相談が年々増えていきました。
そこで「今=点」だけでなく「この先=線」まで見据えた「ひとりひとりが地域社会に貢献できる」支援体制をつくる為に就労継続支援B型事業所「トレインジョブ」の開設を決めました。

この「トレインジョブ」では、障がいのある方が自分の力で働き、地域に参加していける仕組みを構築しています。
単なる就労訓練ではなく、地域に住む方々の悩みを、障がいのある方々の“働く力”によって支えていく、地域共生の新しい形を目指しています。
「電車」をコンセプトに、好きなものをきっかけにした居場所づくり、コミュニケーション支援、パソコンを使ったさまざまな作業にチャレンジしながら、

誰もが自分の役割を持ち、“できること”を一つひとつ積み上げていく。
その積み重ねが誰かの喜びとなり、社会の中で生きている実感へとつながっていく。

それが、私がめざす「社会参加の機会」「自己肯定感を育む場づくり」です。